60歳以降のDCは 「取り崩す」「使う」計画が大事

DC制度は、「拠出時」「運用時」「給付時」のそれぞれで税優遇があります。

「拠出時」の税優遇はほかの資産形成制度にはないメリットですが、所得税・住民税負担が小さい場合は、あまり効いてこないともいえます。前述のケースでは、⑤以外は「運用時」「給付時」に重点が置かれています。

運用時の税優遇は、NISAにも同じ効果があります。DCとNISAを比較すると、年間拠出額ではNISAのほうが大きく、いつでも受け取りができるため便利です。一方で、DCはスイッチングが手軽にできる点、定期預金などの元本確保型も使える点でリスクをとりすぎない運用に適しているといえます。

給付時は原則、課税のしくみですが、退職所得控除の枠が大きいため実質非課税で受け取るケースが多いようです。その一方、他の退職給付で退職所得控除の枠を使い切っている場合などは、iDeCoの拠出を続けることで退職所得控除の勤続期間を増やしていくこともできます。

60歳以降は、体力や資産状況などの差が開いてくる世代です。病気や介護などで発生する費用、日々の過ごし方などのライフプランがあってこそ、マネープランも生きてきます。

老後の資産形成を継続することを目的に設定された第5号加入者ですが、資産形成に力点を置くのではなく、「取り崩す」「使う」計画こそが重要になりそうです。