2026年4月~企業型確定拠出年金「マッチング拠出額」の制限が撤廃
確定拠出年金(DC)の大きな法律改正が2026年4月に施行されました。この法律改正によって、税優遇の恩恵を大きく受けられる人が増えそうです。
個々人が負担するDC掛金は、所得税・住民税の課税対象外となります。つまり個人が負担するDC掛金を増やすことが、節税効果を高めることにつながるわけです。
節税効果を一定の条件を置いて考えてみましょう。所得税5%、住民税10%の会社員が毎月5,000円ずつDC掛金を負担すると、年間9,000円の節税効果があります。掛金額を2倍にすれば、税優遇も2倍の1万8,000円となります。なお、所得税5%はいちばん低い税率のため、収入が多ければそれだけ税優遇の効果が大きくなると想定されます。
ただ、税優遇効果が高いがゆえに、無条件に拠出できるわけではなく、拠出限度額(月額5万5,000円:企業型DCの場合)が定められています。こうした制限は、制度の成り立ちに関係しています。その背景を知ることで、今の仕組みがより理解できるはずですので少し振り返ってみましょう。
企業型DCは原則、事業主(企業)が掛金拠出
企業型DCは原則、事業主(企業)が拠出する事業主掛金が主体です。制度スタートの2001年10月から10年以上の間、本人(加入者)が掛金を拠出することはできませんでした。加入者掛金(マッチング)拠出が可能になったのは、2012年1月からです。とはいえ、企業が主体となって実施する制度という原則のため、次の二つの制約が課されていました。
① 加入者掛金は事業主掛金とあわせて拠出限度額(月額5万5,000円)以内
※事業主掛金(DB等がある場合は他制度掛金相当額も合算)
② ①の範囲内であっても加入者掛金は事業主掛金を上回ることはできない。
上記の制約のうち、②が2026年4月から撤廃されました。
