事実婚を選んだ方がいい? 再婚への一歩が踏み出せない

そんな中で、一昨年から同い年の渡辺さんとの交際を始めました。渡辺さんは美容室に出入りするサロン専売品のメーカーの営業マンです。店長から発注担当を任された私とは直接やり取りする機会が多く、誠実で的確な仕事ぶりには好感を持っていました。

美容室の飲み会で話をした時に、彼もバツイチで晴より3歳下の娘さんがいて、元奥さんと暮らす娘さんのための養育費の支払いが大変という話を聞いてから、一気に距離が縮まりました。

“雰囲気イケメン”で穏やかな語り口の渡辺さんは子ども受けも良く、晴とも仲良しです。渡辺さんと付き合うようになってから休日は動物園やテーマパークなどに晴と3人で出かける機会が増え、晴も嬉しそうです。

離婚した元夫は子どもがあまり好きでないらしく、家を出てからは一切音沙汰がなく、もちろん、晴とも会っていません。普段から家を空けがちだったこともあって晴自身も実の父親の記憶がほとんどないようで、渡辺さんに「僕のお父さんになってよ」などと気安く言うので、こちらが恥ずかしくなってしまいます。

渡辺さんは、晴の存在や、自分もバツイチで娘がいるという引け目があるせいか、ぐいぐい押してはきませんが、結婚を匂わせるようなことは何度か言われました。

ただ、私自身が2度目の結婚にはどうしても慎重になってしまうのです。

籍を入れるということには責任が伴います。あるいは、渡辺さんとは事実婚のままでもいいのではないかとも思い始めていました。

そんな私にお客さんのシンママが紹介してくれたのが、弁護士の清水さんでした。「結婚は両方のタイミングだから、今を逃したら渡辺さんとのせっかくの縁が切れてしまうかもよ。渡辺さんは信頼できる人だから、アドバイスを受けてみたら」というのです。

私自身にも迷いがあり、もやもやした気持ちに区切りを付けたくて清水さんの事務所を訪れました。

●再婚への迷いを抱える片桐さんの前に現れた弁護士の清水さん。彼女が放った「ある言葉」が、片桐さんの頑なな心を動かしていきます。後編【「お母さんも幸せになっていい」子連れ再婚に怯える31歳シンママの心を溶かした、専門家の“意外なアドバイス”】で詳説します。

※プライバシー保護のため、事例内容に一部変更を加えています。