指名委員会の構造という「取締役会の論点」
一方で、提案書の中核となる指摘のひとつが指名委員会の構造だ。
文化シヤッターの取締役会は2026年5月時点で社内取締役3名(代表取締役会長・代表取締役社長・取締役常務執行役員)、社外取締役4名の計7名で構成されている。指名委員会には会長・社長・COOの社内取締役3名が在籍しており、ダルトンは「社外取締役のうちたった1名が承認すれば過半数となる構造のため、反対意見を形成することが極めて困難」と主張している。
取締役の平均年齢は68歳であり、中でも代表取締役会長(78歳・取締役歴19年)、社外取締役の2名(78歳、75歳、ともに取締役歴10年)といった構成をダルトンは例に挙げ、「単一性・高齢化・硬直化」が取締役会の実効性を制約していると論じている。
これに対してダルトンが株主提案として提示するのが、西田真澄氏(41歳、ダルトン・インベストメンツ パートナー、元シティグループ NY)と水落一隆氏(56歳、現役M&A弁護士、元ベーカー&マッケンジーパートナー)の社外取締役2名の選任議案だ。
ダルトンは社外取締役の優先事項として、①独立したポートフォリオレビューの実施、②ROICベースの投資フレームワーク導入、③指名委員会の独立性向上、④明確なマイルストーン設定の4点を提示している。なお、西田氏は社外取締役に選定された場合には報酬1円で週1日、文化シヤッター本社で勤務し、若手や中堅社員と面談、経営のヒントを探すとの意欲を示している。
前述どおり文化シヤッターの取締役会は、西田氏、水落氏2名の選任提案に反対を決議しており、独立委員会設置など独自のガバナンス改善策を引き続き進める姿勢を取っている。
