大企業ではもはや一般的? 広がる退職年金制度
退職金制度といえば、退職時にまとまったお金がもらえるイメージがあるが、これは退職“一時金”という。今回取り上げるのは同じ退職金制度の一種である退職“年金”だ。しかし退職金自体が法律で義務付けられた制度ではないため、退職年金もすべての企業が導入しているわけではない。どれくらい一般的なのだろうか。
「退職金、年金及び定年制事情調査」(中央労働委員会、2026年4月公表)によれば、資本金5億円以上かつ労働者1000人以上などの条件を満たした198社のうち、退職年金制度がある会社は144社、約7割だった。いわゆる大企業では一般的な制度なのかもしれない。
・確定給付企業年金(規約型)…52.0%(制度がある144社のうち75社)
・確定給付企業年金(基金型)…24.3%(同35社)
・確定拠出年金(企業型)…72.2%(同104社)
●前編「「賃上げ=退職金アップ」ではない? 退職金制度の知られざる実態【200社調査】」
退職年金と一口に言っても大きく2種類ある。いずれも企業が掛金を拠出してくれるのだが、退職後に受け取る年金額が確定していて、企業が資産運用を行ってその原資を準備するのが確定給付企業年金。一方で掛金だけが確定していて、従業員がそれをもとに自身で資産運用し、その運用成果が年金額となるのが確定拠出年金(企業型)だ。資産運用のリスクを企業が負うのか、従業員が負うのかという違いがある。
企業にリスクを取ってもらったほうがよさそうと思う人もいるかもしれないが、運用は安全性重視のため、一般的に利回り(予定利率という)は低くなりがちだ。
調査結果によれば、退職年金制度がある144社のうち、採用している年金が「確定給付企業年金」と回答した企業は110社(約76%)、「確定拠出年金(企業型)」は104社(約72%)と、いずれも7割を超えている。
退職年金制度の有無及び採用している年金の種類

