③利益の4割を叩き出す「半導体事業」の正体
TOTOが「半導体銘柄」と呼ばれる所以は、その「セラミック技術」にあります。
半導体製造装置の内部で使われる「静電チャック」という部材が、その中核を担っています。
これは、半導体の元となるシリコンウェハを静電気の力で固定する装置です。
最先端の半導体製造では、埃一つ、あるいは接着剤の跡一つさえ許されない極限の精密さが求められます。
そこで活躍するのが、TOTOが2000年頃から長年研究を続けてきた「同電性セラミック」です。
陶器の性質を持ちながら微弱な電気を通すこの特殊な素材が、ウェハを傷つけず、かつ完璧に固定することを可能にしました。
長年の研究が、現代の半導体微細化ニーズと完璧に合致したのです。
最先端半導体技術「EUV」と「積層化」がもたらす追い風
半導体業界で今最も注目されている技術に「EUV(極端紫外線)」による露光があります。
より微細な回路を描くために非常に短い波長の光を使いますが、この繊細な工程において、ウェハをいかに寸分違わず固定し続けられるかが勝負となります。
ここでTOTOのセラミック技術が不可欠な役割を果たしています。
また、半導体の性能を向上させるために「積層化(積み上げ)」という技術も重要になっています。
従来の1枚のチップではなく、何層にも重ねて作るため、製造工程でのエッチング(回路を描く)回数が飛躍的に増えます。
工程が増えるほど、ウェハを固定するセラミック部材の摩耗や需要も増えるため、TOTOにとっては追い風が重なる状況となっています。
特にキオクシアなどの大手メモリメーカーの製造プロセスにおいて、TOTOの技術はなくてはならない存在になっています。
