リスクコントロールゆえの「機会損失」も…

もちろん、注意点もある。 1つ目は、機動的な運用の裏にあるコストだ。相場環境に合わせて積極的に資産配分を変更するシステムを採用しているため、信託報酬は実質年率で1.188%〜1.518%(税込み、コースにより異なる※)となり、固定配分型のバランスファンドと比較すると運用コストが割高になる。長期保有を前提とする場合、このコストの差が運用パフォーマンスに蓄積していく点は留意しておきたい。
※ここでは「保守型」「やや保守型」「普通型」「やや積極型」「積極型」の信託報酬のみ説明

2つ目は、極端な強気相場での「機会損失」の可能性だ。リスクを一定水準に抑えるという哲学ゆえに、例えば株式市場が急激な右肩上がりを続けるような局面では、株式100%のファンドに対してリターンの面で見劣りする可能性がある。そのため、株式の上昇相場などではリターンにやや物足りなさを感じる投資家もいるだろう。

NISA成長投資枠対応。「積極型」はつみたて投資枠も利用可

「保守型」「やや保守型」「普通型」「やや積極型」「積極型」の5ファンドは、いずれもNISAの「成長投資枠」の対象となっている。さらに特筆すべきは、最もリスクを取る「積極型」のみ「つみたて投資枠」にも対応している点だ。ライフステージの変化に合わせて、例えば資産形成の初期段階にはつみたて投資枠も併用して「積極型」を選び、将来的な取り崩し期が近づけば「保守型」へスイッチングするといった、目的に応じた柔軟な使い分けが可能だ。

日々の価格変動に振り回されず、プロに分散投資を「お任せ」する

このファンドは、「日々の市場変動に振り回されず、自身の時間を有効活用しつつ合理的な資産管理を行いたい人」に向いている。日々変動する市場を監視し、自身でポートフォリオの最適化やリバランスを行う時間は、多忙なビジネスパーソンにとって大きな負担となる。

「のむラップ・ファンド」は、予期せぬ市場変動への対応をプロの運用体制に委ねることができ、1本で世界の多様な資産に分散投資が可能だ。運用プロセスの効率化を求める投資家と相性の良いファンドだと言えよう。また、「どの資産に投資すればいいかわからない」といった初心者にも適している。複数の資産に分散されており、リスク許容度に合わせてコースを選べるので、初めて投資する人も最初の一歩を踏み出しやすい。

変動するマーケットとの付き合い方に悩んだ時は、検討してみてはいかがだろうか。

執筆/フィナシー投資信託取材チーム

※記事内の数字は5月8日現在(出所:野村アセットマネジメント公式サイト)
※当記事では、「保守型」「やや保守型」「普通型」「やや積極型」「積極型」の5ファンドを「のむラップ・ファンド」と記載しています。