継続教育の実施状況について

NPO法人DC・iDeCo協会の「企業型確定拠出年金(DC)担当者の意識調査2025年版」によりますと、継続教育の実施率が徐々にではありますが、向上していることが見て取れます。

(図表7)継続教育の実施状況

 
出所:DC意識調査報告書サマリーから筆者作成
 

当報告書には事業主の実施事例が抜粋で記載されています。大変参考になりますので、実際ご覧いただいた方が良いですが、その中からさらに抜粋して以下に示します。各社さまざまな工夫を凝らし、教育効果があがるよう努力されているのがわかります。

・DC加入対象者の運用利回りランキングを公開し、DCへの興味、関心の引上げ、運用商品の見直しを促した
・DCを中心に、新NISAや資産運用、金融、各種保険、ライフプラン、行動経済学、財務・会計知識等を「金融リテラシーテスト」として毎月実施(10問)全問正解者に図書カード500円を進呈、LINEWORKSのアンケート機能と掲示板にPDF添付により解答する対応を実施した
・1年定期預金だけと投資信託の運用結果を開示したところ、元本確保型の資産残高が減った
・DCに関する教育資料はどうしても内容が多岐に渡るため、重要ポイントに絞って3ページのDCニュースレターを発行、シンプルで分かり易いと好評
・DCの出口戦略、資産の取り崩し方など、60歳以降のDCの活用法、受け取り方、資産運用の継続等の講義を実施した
・DC加入者のメールアドレスを一括登録し、ID・PWをWeb画面上ですぐ確認可とした。研修時に案内、確認してもらうことにより閲覧数が向上した

また同調査では継続教育の内容についても尋ねており、8割弱の制度で「DC制度内容について」、「資産運用の基礎について」が実施されており、DCの基本的な内容は継続提供していることがわかります。また「ライフプランについて」、「公的年金・老後の生活設計について」とDCのみならず加入者の生活に踏み込んだ内容の実施割合も相応にあり、金融経済教育の担い手としても機能していると感じます。この点は特に10,000人以上の大企業で顕著になっています。また、当報告書で指摘されていますが、「資格喪失時の対応・ポータビリティについて」の実施割合が全体で7.0%と非常に低く、自動移換者の減少のためにも今後の課題です。

〔図表8〕継続教育の実施内容

 
出所:DC意識調査報告書サマリーから抜粋