年代別資産構成割合

次に、2025年3月末の資産構成割合を年代別に分解してみます。元本確保型である預金等、保険の合計値は60歳以上で一番高く42.2%となりました。教科書では受給開始年齢に近づくほど資産運用リスクを抑制した方が良いとされますが、他の年代と比較するとまさに教科書通りに元本確保型商品の割合が一番高くなっています。継続投資教育の効果が出たのかもしれません。その裏腹として、外国株式の割合が30歳以上で年代があがるほど減少している傾向が見て取れます。その中で、バランス型は30歳以上のどの年代も20%前後と比較的安定しています。

(図表6)年代別商品選択割合(2025.3末)

 
出所:運管協資料より筆者作成
 

少し傾向が異なるのが29歳以下の年代です。元本確保型が30歳代より若干高く、またバランス型が25.4%と他の年代に比べて高くなっていることです。推測するに、加入したての方が多く、商品選択に迷った結果、元本確保型やバランス型が無難と考えた方が多かったのではないかと考えます。

ここまでみてきた元本確保型商品の構成割合がこの4年間で低下する傾向や、直近の年代別の資産構成割合で高齢ほど元本確保型商品の割合が高い傾向は、全体としては望ましい方向性です。ただDC全体と言ってもその制度設計は企業によってさまざまであり、さらにその中の個人も投資に対する前提条件が異なります。つまり、個々人で相応しい投資のあり方は異なっているのです。掛金の多寡、積立金の多寡、受給開始までの期間、老後資金におけるDC資金のウェイト、資産運用リスクに対する考え方(リスク許容度)などによってその投資のあり方は異なってくるのです。したがって、全体での方向性は良しとしてもより、個々人においてマッチしたものになるよう、継続教育や個別相談などの機能は今後も充実させていく必要があります。