もうひとつ大切な「キャリアアップへの出費」
しかし、「NISA貧乏」で出費を抑えすぎることの心配がもうひとつあります。それは日常生活の豊かさのためだけでなく、意識してほしい出費も削ってしまうことです。
自分自身の能力向上、スキルアップのための出費については、多すぎず、少なすぎず、捻出を心がけてください。
専門的な書籍、新聞や専門雑誌の購読(社内回覧があれば有効活用する)、業務に役立つ研修の受講や資格の取得(こちらも社内で費用の支援制度があれば活用する)などは、出費に見合う価値が将来に生まれます。
若い人は、業務に関連する公的資格の取得を意識してみるといいでしょう。「私はこの資格に求められる知識があります」と客観的に証明できると、社内外いずれの場合もキャリアアップしやすくなるからです。
未来の安心のため、とばかりに資産形成ばかり行っていて、自分自身の能力向上のための予算を後回しにしていると、「確かに資産も増えたが、自分自身の年収を1.5~2倍にする伸び代を取り逃した……」ということになりかねません。
スキルアップ予算は、金額以上の効果を継続的に生み出すという点で投資よりパフォーマンスがいいかもしれませんよ。
それでもNISA貧乏は頭を下げる必要なし!
ここまで「NISA貧乏」についてまとめてみましたが、彼らはそもそも「貧乏」と呼ばれる人たちではありません。
しっかり仕事をしてお給料を得ています。そして、1カ月の家計を確実にプラスにすることができています。これは極めて大事なマネースキルです。
またNISA口座を開設し投資を実行しています。それなりの資産額がある人たちですから、必要なときは売却して使うことができます。
クレジットカードのキャッシングやリボ払いを使い過ぎで、毎月のやりくりはマイナス、借金もたくさん、というような人とはまったく違うところにいます。
節約生活がストレスに感じているなら、ちょっと積立投資額を減らすことを考えてみてほしい(あと自分への投資額も少し設定してほしい)ですが、「私は世界から貧乏と呼ばれているのか……」と卑下する必要はありません。
自分の「現在」と「将来」のウェルビーイングをバランスさせることを少し意識してみると、目の前の楽しさも増やせ、かつ将来の安心も維持できるのではないでしょうか。
