資産形成は常に「現在の幸せ」とのバランスを意識
お金と幸せの関係、つまりファイナンシャル・ウェルビーイングを考えるとき、大切にしてほしいのは「将来の不安縮小」と「現在の生活満足度」とのバランスを取ることです。
資産形成はおおむね「将来の不安縮小」です。残高がたくさんある人は少ない人(あるいは借金でマイナスの人)よりは将来の安心感が高くなり、その分幸福度が高まります。
一方で、目の前の出費を切り詰めなければ将来のための積立資産を確保できません。そうなると積立をたくさん頑張る人はどうしても、「現在の生活満足度」について妥協することになります。日常生活費を節約したり、趣味や娯楽を徹底的に控えたりしなければ、積立投資を最大化できないからです。
年収がとても高い人は目の前の生活費も将来のための資産形成も両立できるでしょうが、なかなかそうはいきません。
NISA貧乏と呼ばれるような方々は、将来の不安解消を優先するあまり、目の前の生活での豊かさやゆとりを後回しにしているのかもしれません。
それが「未来には安心が待っているので今はガマンできる」という納得を伴っているならよいのですが「未来もうまくいくのか不安だし、今も何も楽しいことをできない……」となると、現在にも未来にもウェルビーイングを感じられないということになります。
「どうせ未来も期待できないのだから、目の前の生活に借金してでもお金を使いまくろう」というような困った家計より何倍も健全とはいえ、幸福度としては課題があります。
