次に、金利形態については、頭金割合が少ないほど変動金利を選択する傾向が強く、特に、頭金ゼロでは変動金利が62.4%と、頭金4割以上(38.9%)のおよそ1.6倍に達しています(図表2)。一方で、頭金割合が多いほど、固定金利(特に長期固定)を選ぶ傾向が強く、金利上昇リスクを避けたいという意識や、安定した返済計画を重視する姿勢がうかがえました。
【図表2】金利形態
回答者:住宅ローン利用経験者のうち、住宅購入時の保有金融資産が500万円以上あったと回答した方
※金利形態「わからない」は除く ※グラフ内表記5.0%未満は省略
借入期間についても、頭金ゼロでは「35年」での借入れが55.9%と半数を超えており、他と比較しても突出しています(図表3)。頭金割合が増えるにつれて、借入期間が短くなる傾向があり、特に頭金2割以上では、「35年」の借入期間の選択割合が急減しています。
【図表3】借入期間
回答者:住宅ローン利用経験者のうち、住宅購入時の保有金融資産が500万円以上あったと回答した方
※グラフ内表記5.0%未満は省略
これらの結果から、“貯蓄はあるけれど、頭金ゼロ”を選択しているケースでは、「高額」「変動」「長期」を選ぶ傾向がみられました。こうした特徴は、金利上昇局面で返済負担が増すだけでなく、資産形成の停滞や家計の流動性低下など、複数のリスクを高める可能性が考えられます。
そこで次回のコラムでは、資産形成の傾向について紐解いてみます。
●詳細記事:【住宅ローンを返済しながら資産形成…7割以上が実践する両立の実態と、頭金ゼロの「意外な落とし穴」】
(三井住友トラスト・資産のミライ研究所 矢野 礼菜)


