最近のイランや年初のベネズエラ情勢など、国際情勢の不透明感が強まっています。こうした動きは、私たちの生活や資産にどのような影響を及ぼすのでしょうか。今後の展開次第では、原油価格や食料品価格の上昇といったリスクも考えられます。過度に不安視する必要はありませんが、無理のない範囲で備えを考えておくことは重要です。

食料やガソリンは備えられても資産は簡単に動かせない。だからこそ情勢判断を支えるインテリジェンスが重要

最近の国際情勢には強い不透明感があります。米国はイランを軍事攻撃しました。さらに、イランの次の標的は北朝鮮だとする専門家もいます。万が一に備えるのは大事なことです。しかし、過度にリスクを恐れるのも得策ではありません。食料の備蓄を増やしたり、自家用車のガソリンを満タンにするぐらいなら大きな負担なしに可能です。しかし、株式や債券や貴金属など資産を入れ替えるとなると一定の負担を伴います。そこで情勢を的確に判断するためにインテリジェンスが重要なのです。

この文脈で大事になるのが、先の衆議院の解散総選挙です。高市総理は「国論を二分する大胆な政策転換」を争点としました。それは具体的には「責任ある積極財政」、「安全保障政策の抜本的強化」、「政府のインテリジェンス機能の強化」です。これらは言わば三位一体です。不透明な国際情勢を的確に判断するための「インテリジェンス機能の強化」、その結果としてもし必要が生じれば防衛力の強化など「安全保障政策の抜本的強化」、そのための財源の手当てとして「責任ある積極財政」が必要になるのです。インティジェンス機能の強化を平たく言えば日本版CIAの創設です。

では、負担ばかりが増加して経済的には悪くなるのでしょうか、決してそうではありません。この意味合いを防衛省は「防衛と経済の好循環」と表現しています。高市総理肝いりの日本成長戦略会議では、防衛産業は成長産業として位置づけられています。中でも防衛産業は、人工知能(AI)・半導体、造船、量子、航空宇宙などと並ぶ重点分野とされています。昨今は民生用技術と軍事用技術の境界があいまいです。両方の用途に使える技術をデュアルユースと呼びます。日本は不透明な国際情勢に適応して、こうした分野に政策的に注力することで、防衛と経済の好循環を実現する方向にかじを切ったのです。

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