2026年の投資環境見通し:マクロ環境・金融環境

マクロ環境:“責任ある積極財政” 成功の鍵握るのは企業の投資拡大

2月の総選挙結果を受け、日経平均株価は一時5万8000円台まで高値を更新しました。買いの理由として、1)長期政権への期待と、2)積極財政への期待、が挙げられます。1)は高市政権が歴代の長期政権のように、安定した経済成長と株高をもたらす※1との期待です。2)については、日本経済の成長率を押し上げるとの期待です。政策の柱となる「日本成長戦略」の具体策は、3月に策定される工程表を待つ必要があります。ただ、高市政権が描く経済成長モデルは、内閣府が1月に公表した「中長期の経済財政に関する試算」の“成長移行ケース”に盛り込まれているとみられ、その概要を確認することができます。

同ケースでは、2030-35年度には潜在成長率が1.5%前後※2に上昇し、試算最終年度の2035年の実質成長率は+1.4%の高い成長が予想されています。名目成長率は30年度以降3%越えが続き、財政健全度を示す公的債務残高GDP比は35年度に162%※3に改善の見通しが示されています。このケースの実現には、企業の積極投資が必要条件となります。高市政権は、過去の低成長は供給力の低下が主因とし、官民連携で“危機管理投資”と“成長投資”を推進し潜在成長率アップを目指します。32年度以降は、企業部門が投資超過に転じることが見込まれています。ただ、これまで国内投資には消極的で内部留保を積み上げてきた企業の背中を押す為には、大規模な税制優遇措置が必要と考えられます。財源は現時点で不明ですが、赤字国債に依存しない“責任ある積極財政”が期待されます。

※1:最長の第2次安倍政権は7年9カ月、日経平均の期間上昇率は+129.5%
※2:25年度は0.6%、※3:25年度193%

 

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