プライベートクレジットの注目点とリスク
――AIは引き続き2026年も主要なテーマですが、プライベートクレジット市場との関連性はあるのでしょうか。
プライベートクレジットがアセットクラスとして成長を続けていることは、AIという領域への市場の成長期待と密接に関係していると見られます。例えば米国でのデータセンターの成長は保険会社が投資するプライベートクレジットによって支えられています。
ただし今年、金利が再び上昇することになれば、プライベートクレジットに関しては信用力の面でストレスが生じるかもしれません。留意すべきは、多額の債務を抱えた政府が自らの運営資金を賄うために金融政策をコントロールしようとし始めるフィスカル・ドミナンスの問題です。米連邦準備制度理事会(FRB)の独立性が試される状況が続くようであれば、例えば米国の長期金利に大きな変化をもたらし、経済サイクルと、より広範な金融市場の両方に深刻な問題を引き起こす可能性があります。
中長期的な目線と分散の意義
――そのような環境下において日本の個人投資家は幅広い視野を持つ必要がありそうです。
個人投資家にとって、市場のスピードを捉える上では「戦略的な時間感覚」と「戦術的な時間感覚」の二つが重要だと考えています。
昨今のように変化の速い時代状況において、個人投資家が損をしたり、他の誰もがパニックに陥っている時に売却のタイミングを逃したり、その後の反発を逃したりするのは非常に容易です。個人投資家にとっての第一のメッセージは「戦略的であり続け、自分の計画を堅持すること」です。
その上で、個人投資家がより戦術的なアプローチを取りたいのであれば、まさに今日取り上げたトレンドを念頭に置くことが大切でしょう。時価総額ベースで世界の株式の約3分の2が米国に集中しています。したがって、グローバル株式に投資する投資家は、自身のエクスポージャーが米国に集中している度合いを認識し、欧州やアジア太平洋地域を含む各地域の相対的な魅力を検討する必要があります。
