AIバブルか否か、2026年が試金石となる可能性

――2025年から続く株高基調について、AI産業への行きすぎた成長期待が生み出したバブルではないかと懸念する声もあります。

「AI分野に投資をするのであれば米国株式を持たざるを得ない」という事情が、2025年後半にかけて米国株式市場が持ち直した際の強力なドライバーになったことは明らかです。AI関連企業のバリュエーションが他の企業と比較して割高であるというのは事実でしょう。とはいえ、成長見通しが強い企業に対し、市場がより高い対価を支払うのは一般的には当然とも言えます。

AI分野がバブルの状況にあるかを見極める材料となる多くの情報は、2026年以降に明らかになっていくと考えられます。これまで、AI向けクラウドサービスへの支出の相当部分はAI企業自身によるものでした。この事実は、AIをバブルだと捉える人々にとって、「AI企業は成長しているのではなく、互いに養い合っているだけではないか」と考える根拠となっています。AI企業以外によるクラウドやAIサービスへの需要が拡大する程度やそのスピードこそが、バブルか否かを見分ける重要なポイントとなるでしょう。

――AIの成長を支えるデータセンターやインフラ関連への投資が活発化している状況については、どのように見ていますか。

私たちが手掛ける指標を基に分析すると、クリーンエネルギー関連株は2025年の1年間で30%以上上昇した一方、石油・ガスは約10%の上昇にとどまっています。これは、AI導入に伴う電力需要の増加分を、限界的にはクリーンエネルギーが担うとの市場予想を反映しています。

 
MSCIチーフ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・オフィサー アシュリー・レスター氏