フリースタイル運用の「One国内株オープン」

投資の方向性が今一つ確信が持てない中でも投資できる国内株ファンドが「One国内株オープン」だ。同ファンドは、投資環境の変化に応じて、成長株(グロース系)、割安株(バリュー系)、大型、中小型などといった規模の違いなど、その局面で最適と考えられる投資スタイルに比重を置いて資産配分を行うファンドだ。愛称の「自由演技」が示す通りに、自由に運用スタイルを変えられるメリットを強調している。

たとえば、「三井住友・配当フォーカスオープン」は、配当利回りにフォーカスすることを特徴として打ち出すファンドであるため、投資スタイルとしてはバリュー投資に区分けされる。配当をしていない小型新興企業などが勢いよく上昇するようなグロース相場になると、どうしてもパフォーマンスで見劣りすることになる。その点では「One国内株オープン」は、現在のように高値警戒感でもみ合っているような時には「三井住友・配当フォーカスオープン」のように配当利回りに着目した投資もでき、グロース相場に移る中では小型成長株の組み入れ比率を増やして値上がり益を追求することもできる。

もちろん、運用者の相場を見る目、見通す目が確かでないと投資スタイルの変更をパフォーマンスの向上に結びつけることはできない。しかし、「One国内株オープン」は過去10年の騰落率(税引前分配金再投資)が266.1%でTOPIXの170.4%を上回り、2000年8月30日の設定から約25年間の設定来騰落率も468.3%とTOPIXの253.1%を大きく上回っている。現在のような投資環境において魅力的な投資先の1つといえるだろう。

執筆/ライター・記者 徳永 浩