エヌビディアの好決算がAI関連株の期待をつなぐ
新設の「ニッセイ・S米国グロース株式メガ10インデックスファンド<購入・換金手数料なし>」が第9位にランクインしたことも含め、SBI証券の売れ筋ランキングは再び「マグニフィセント・セブン」に代表されるような米国大型ハイテク株主導の相場展開を期待する銘柄群の人気が高まっている。実際の株式市場の動きは、「S&P500」が最高値を付けたのは10月28日、「NASDAQ総合」は10月29日だ。「NYダウ」は11月12日に最高値を付けているが、基本的に11月の相場は上昇一服という動きだった。むしろ、「エヌビディア」や「アマゾン」など市場をけん引しているAI関連銘柄については、その一角である「パランティア・テクノロジーズ」が好決算を発表したにもかかわらず株価が急落するなど、これまでの株高によって割高な株価水準にあることが強く意識される展開になっていた。
ただ、市場の関心がもっとも高かった「エヌビディア」が11月18日に発表した第3四半期決算は売上高、利益ともに市場の予想を上回る強い内容の決算だったため、AI関連株への期待はつながっている。また、米国は12月にFRBが利下げするという期待が強く、それが株価を下支える要因になっている。米国株を強気に評価する投資家にとっては、株価が足踏みした11月は次の上昇相場への足場固めと考えられるのだろう。そして、SBI証券の顧客の多くは、足元の12月相場について米国株式は一段高へ向かうと考えた。果たして、その見通しはかなうのか? 米FRBの判断、そして、今後の株式市場の行方に注目していきたい。
執筆/ライター・記者 徳永 浩

