「ピクテ・ゴールド」を上回る「ニュートン・パワー」

大和証券の売れ筋トップ10の第3位にジャンプアップした「ニュートン・パワー・イノベーション・ファンド(為替ヘッジなし)」は、2024年10月28日に新規設定されたばかりのニューフェースだが、その目を見張るパフォーマンスで注目される。同ファンド設定日を起点として2015年10月末までの約1年間のパフォーマンスを調べると、同ファンドの基準価額がプラス61.58%と同時期の「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」のプラス46.82%を大きく上回っている。

「ニュートン・パワー・イノベーション・ファンド」は、主として電力需要の拡大や電力市場の変革に伴い恩恵を受けることが期待される世界の株式に投資するファンド。AI(人工知能)革命が進展するにつれて、AIを動かすためのデータセンターの需要が拡大し、そのデータセンターはAIの能力拡大に伴って大量の電力を消費することになっている。AIの発展に不可欠な電力供給に関するエネルギー産業にも今、大きな成長期待がもたれている。ファンドでは「発電」「送電」「蓄電」というエネルギーの3つの側面で活躍する企業を組み入れている。

AIに関する企業群は、インフラ部門を担う「エヌビディア」など半導体関連株、そして、IT(情報技術)に関連する企業群が注目され、それらは数年前から「割高」が懸念されるほどに株価が上昇してきていた。同ファンドが投資するのは「資本財・サービス」「公益事業」「エネルギー」「素材」などこれまでの主流だった銘柄群とは異なる。今後の上昇余地という点では、依然として大きな伸びしろを残しているように感じられるところも魅力だ。

 

執筆/ライター・記者 徳永 浩