日本株では「好配当」がランクアップ?
ワイエム証券の売れ筋ランキングで第7位にランクインした「YMアセット・好配当日本株ファンド」は、大和アセットマネジメントが運用する「日本好配当株ファンド(適格機関投資家専用)」を主な投資対象にしている。「ダイワ日本好配当株ファンド」と運用の中身は同じと考えて良いが、分配金の払い出しについて四半期ごとの「予想分配金提示型」とし、基準価額が10500円以上11000円未満では1万口あたり300円、11000円以上11500円未満では同350円など、分配水準に違いがある。地方銀行グループの運用会社が、既存の運用会社のファンドを使ってオリジナル商品を作って提供する際に、分配方針の決定はひとつの差別化要因になりそうだ。
このケースでは、「ダイワ日本好配当株ファンド」は2024年1月以来3カ月ごとの分配額は、355円、1730円、550円、70円、70円、70円、70円で、合計2915円だったが、「YMアセット・好配当日本株ファンド」は500円、500円、500円、500円、500円、450円、500円で合計3450円だった。同じ運用をしているファンドだが、分配金額に厚みがあり、また、毎月の分配金額もそろっている「YMアセット・好配当日本株ファンド」の方が、山口フィナンシャルグループの顧客には好まれるという判断があるのだろう。
ファンドのパフォーマンスは、日本株ファンドで人気の高かった「インバウンド関連日本株ファンド」と9月下旬のタイミングで同様の水準になってきた。これから日本株ファンドへの関心が高まっていく動きになれば、同ファンドの人気も継続するものと考えられる。
執筆/ライター・記者 徳永 浩