今期4~6月は順調、事業貢献利益1.6倍 成長戦略の説明会に注目

構造改革の効果は、今期(26年3月期)第1四半期の決算にも表れています。事業貢献利益は前年同期比で411.0%増(5.1倍)と、大幅な増益で着地します。事業の選択と集中で粗利率や販管費率が改善したことが寄与しました。また、一時的要因がはく落したことから、営業利益は101億円となり、前年同期(18億円の赤字)から大きく回復しています。

なお、通期予想に対する進捗率は事業貢献利益が17.5%、営業利益が21.0%と、目安の25%には届かない状況です。もっとも、今期は利益が上期下期で1対2のバランスになると説明しており、第1四半期では16.7%を超える進捗ならおおむね計画どおりといえます。

今後は説明会に注目です。コニカミノルタは「成長の芽」として説明会の開催を予告しており、再生プラスチック材料は今期の秋ごろ、半導体製造装置向け光学部品およびペロブスカイト太陽電池バリアフィルムは今期の下期に実施するとしています。

新しい成長ストーリーが投資家に響けば、株価の再評価につながるかもしれません。なお、決算説明会は第2四半期が11月5日、第3四半期が26年2月5日に開催される予定です。