ファンドの大量取得で株価急騰
コニカミノルタの株価は2024年10月に大きく反発しました。旧・村上ファンド系の投資会社エフィッシモが5.81%分の株式を取得したことが判明し、期待感から買いが集まったものとみられます。同社株式は同年11月に717.7円の高値まで買われました。その後、エフィッシモは2回の買い増しで9.16%まで保有比率が上昇しています。
なお、以降は急速に値を失い、トランプ相互関税の公表を受け25年4月には366.4円の安値を付けました。足元は500円台まで反発していますが、PBR(株価純資産倍率)は0.54倍と、目安となる1倍を大きく割り込む状況です。
【コニカミノルタの株価チャート(過去5年間)】
・株価:515.3円(25年9月3日終値)
【コニカミノルタのPBR(25年9月3日終値)】
・1株あたり資本合計(自己株式除く):958.1円
・PBR:0.54倍
・(参考)東証プライムPBR:1.5倍(2025年8月)
※純資産および株式数は25年3月末
※東証プライムPBRは加重平均
出所:コニカミノルタ 決算短信、日本取引所グループ その他統計資料
なお、コニカミノルタは収益性の改善を目指し、5年にわたる大規模な構造改革を実施しました。狙いどおり利益率が上向けば、PBRも向上するかもしれません。
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