今期は2ケタ営業増益も中計には未達の見通し 鋼材の改革が急務

最後に業績の見通しを解説します。今期(26年3月期)は減収増益の計画で、ばね事業を中心に利益が伸びる想定です。鋼材は引き続き厳しい環境を見込みますが、採算の改善に取り組み、前期比で微減益に抑え込むよう目指します。

【三菱製鋼の業績予想(26年3月期)】

・売上高:1590億円(-0.4%)
・営業利益:74億円(+12.7%)
・純利益:30億円(+26.9%)
※()は前期比
※同第1四半期時点における同社の予想

出所:三菱製鋼 決算短信

なお、今期は23年5月に公表した中期経営計画の最終年度ですが、上記の見通しは設定した目標(売上高:1850億円、営業利益:110億円)を下回ります。鋼材が国内を中心に需要が低迷したことが響きました。今後は国内鋼材事業の改善が課題となりそうです。