シニアの経済不安、圧倒的1位は「物価上昇」
2025年6月10日に発表された「令和7年版 高齢社会白書」(内閣府)では、全国の60歳以上の男女2188人を対象に経済的な面での不安について行った調査結果をまとめている。その結果、シニアが感じる最大の経済不安は「物価上昇」であることが明らかとなった。60歳以上の実に74.5%が「物価が上昇すること」を経済的不安として挙げており、この項目は他の不安要素を大きく引き離している。
【60歳以上】「経済的不安」ランキング
1位 物価が上昇すること 74.5%
2位 収入や貯蓄が少ないこと 47.1%
3位 自力で生活できなくなり、転居や有料老人ホームへの入居費用がかかること 43.1%
4位 災害により被害を受けること 41.5%
5位 自分や家族の医療・介護の費用がかかりすぎること 36.6%
6位 認知機能の低下等により、財産の適正な管理ができなくなること 25.4%
7位 犯罪により被害を受けること 23.8%
8位 自分が亡くなった後の相続などを含む財産の管理 16.5%
9位 ローンの返済や、家賃の支払いができなくなること 7.6%
10位 その他 3.6%
番外 不安と思っていることはない 4.6%
※複数回答
出所:内閣府「令和7年版高齢社会白書」よりFinasee編集部作成
1位は「物価が上昇すること」(74.5%)と、昨今の物価上昇がシニアの生活にも大きな影響を与えていることが明らかだ。2位「収入や貯蓄が少ないこと」(47.1%)からは、約半数の高齢者が収入や貯蓄に対する不安を抱えていることが分かる。
以下、3位「自力で生活できなくなり、転居や有料老人ホームへの入居費用がかかること」(43.1%)、4位「災害により被害を受けること」(41.5%)、5位「自分や家族の医療・介護の費用がかかりすぎること」(36.6%)と続いている。