投資信託の分配金とは?
投資信託の分配方針は商品ごとに異なる。分配金がある方が一見、お得に見えるが一概にそうとも言えない。分配金には元本を取り崩して支払われるものもあるからだ。投資信託の分配金は普通分配金と特別分配金の大きく2つに分けられる。特徴は次のとおりだ。
・普通分配金…利益から支払われる。課税対象となり、確定申告や税の処理が必要。
・特別分配金(元本払戻金)…元本(最初の投資額)から支払われる。非課税だが、資産の一部を取り崩して支払われるため注意が必要。
特に元本を取り崩して支払われる特別分配金に注意したい。なお、分配金については投資信託の目論見書(取扱説明書)や運用報告書などに記載がある。投資を検討する際には確認しておくことをおすすめする。
また、全ての投資信託が分配金を出すわけではなく、分配金がある商品でも以下のような理由などから分配金が出ないことがある。
・利益が出ていない場合
・ファンドの方針が「無分配」であり、利益を再投資に回している場合
分配金が出ると一見「お得」に感じられそうだが、手放しで良いとも限らない。分配金を再投資して複利効果を狙う方が長期的な資産の増加につながることも十分にありえる。特に新NISAの普及とともに長期積立分散投資が脚光を浴びている昨今、分配金を受け取らずに再投資して複利効果を積み上げる投資方法を選択する個人投資家は着実に増えている。
調査概要 調査名:「証券投資に関する全国調査」 調査主体:日本証券業協会 調査公表日:2024年10月16日 調査実施期間:2024年6月21日~7月22日 標本数:7000(全国18歳以上の男女)