日本証券業協会が行った「証券投資に関する全国調査」※では全国18歳以上の7000人を対象に金融商品の保有状況や証券投資に対する意識について質問している。その内容から金融商品の選び方や保有実態などの傾向が明らかになった。どのような回答が寄せられたのか結果をチェックしてみよう。
※日本証券業協会「証券投資に関する全国調査」(2024年10月16日公表)
金融商品を選ぶ際に重視する点 「いつでも出し入れができる」がトップ
同調査では、金融商品の保有実態に関する質問の中で、「金融商品を選ぶ際に重視する点」について聞いている。回答は以下の順となった(複数回答、以下同)。
「いつでも出し入れができる」43.6%をトップに、「元本が安全」35.8%、「利回りが良い」28.1%と続き、以下「特に重視していることはない」23.8%となっている。
前回調査(2021年)と比較して伸びた項目は、トップ3のうちでは利回りが良いのみで4.4ポイント増だった。以下では「値上がりが期待できる」が同3.6ポイント増。このことから、かつてより利回りや値上がりといった利益に関する期待が商品選びに反映されるようになったとみられる。
ほかに前回調査と比較して特筆すべき点は「インターネット取引ができる」が11.5%と2.4ポイント上昇したこと。また「税金面で有利になる」は8.9%で、同様に3.0ポイント上昇。これらの結果には、税制優遇制度である新NISAが2024年に始まったことが影響したといえるかもしれない。