先行きは横ばい、「旅行は安近短」

甲信越の景気の先行きについて景気ウォッチャーたちはどう見ているのか。5月の景気の先行き判断DIは43.8、前月と同じだった。なお、全国の44.8と比較すると1.0下回る。

2025年5月景気の先行き判断DI 

甲信越43.8(前月差0.0)
全国44.8(同プラス2.1)

家計と企業、そして雇用に関する景気の先行きについて甲信越の景気ウォッチャーたちの代表的なコメントを見ていこう。

観光名所「国内観光客数が増えると消費も動くが、物価高騰による節約、旅行控えの動きを懸念。ツアーでは安価な日帰り旅行が増えている」(家計動向関連…判断:□不変)

電気機械器具製造業「米国の関税政策の影響がいつ出てくるか分からないため、やや不安であるが、影響が出るまでは現状のまま」(企業動向関連…判断:□不変)

職業安定所「人件費高騰、米国の関税問題等、不安要素の話題は出るものの、求人数、求職者数に大きな動きは見られない」(雇用関連…判断:□不変)

その他の特徴コメントとして、景気は「変わらない」のほかに「やや良好」という見通しも聞かれた。

コンビニ「夏休みに向け、レジャー関連商材の売上増加を期待」(○やや良)

旅行代理店「インバウンド需要増加による観光施設、ホテル代、交通費等が全般的に大きく値上がりしており、いったん足踏み状態となると予想。海外旅行も長期、長距離は控え、安近短の旅行先を選ぶ傾向が増えている」(□不変)

出所:内閣府
 

●前編「【甲信越の景気の現状は?】全国唯一のマイナスも、“好調維持”の声が聞かれる明るい兆しとは?「2025年6月公表最新調査」」