◆「インカム収益」、「分散投資」もトレンド
「JPMスマート・インカム(ヘッジなし、年1回決算型)」は、主として日本を含む世界各国の債券および株式を投資対象とし、高いインカム収益および値上がり益が期待できる資産に分散して投資するファンドだ。配当利回りの高い株式などインカム収益が期待できる株式、また、ハイ・イールド債券など高いインカム収益が期待される債券について、魅力度を判断して配分比率を機動的に調整する。その判断は、JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバルなネットワークを活用する。
また、「Tracers DJ USディビデンド100(米国高配当株式)年4回分配型」は、米国の高配当株式を主要な投資対象としたファンド。「グローバル株式インカム(3ヵ月決算型)予想分配金提示型」は、割安で好配当が期待される主要先進国の株式に分散投資するファンド。「susten新興国インカム・インデックスファンド(年4回決算型)」は、新興国株式ならびに米ドル建て新興国債券に投資し、新興国の経済成長を享受しつつインカム・ゲインの確保を目指すファンドになっている。
5月の新規設定ファンドには、インカム収益に投資機会を求めるファンドが目立った。4月上旬に米国の関税政策の発表によって米国株式をはじめ世界の株式市場が大きな下落を経験したあとであるだけに、より安定的な収益を獲得したいというニーズに応えるファンドが多くなったのだろう。
一方、「JPモルガン・グランド・アセット・アロケーション」は、日本を含む世界各国の債券および株式を実質的な主要投資対象とし、長期的な市場見通しに基づき基本となる資産配分を決定し、その後市場環境等に応じて当該資産配分の比率を機動的に随時調整して運用を行う。投資対象は「投資適格債券」「先進国株式」「ハイ・イールド債券」「新興国株式」など多様な運用戦略の中から、各アセットクラスへの投資に適した運用戦略を選出する。また、「NASDAQ100ゴールドプラス」は米国株式(NASDAQ100インデックス)、および、金(金先物)に分散投資をし、先物取引を通じて信託財産の200%相当額の投資を行うレバレッジ型の投資信託だ。4月に株価が短期的に大きく下落・上昇したという不安定な市場環境にあるだけに、「分散投資」を意図したファンドも設定されている。
執筆/ライター・記者 徳永 浩