投資信託を選ぶ際、各販売会社が自社のサイトで公開している「売れ筋ランキング」を確認する個人投資家は多い。そのランキングを定点観測して、トレンドを追う連載。今回は、野村證券。
野村證券の投信(ファンド)人気ランキング2026年5月のトップは前月第2位だった「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」が上がった。前月まで7カ月連続でトップをキープしていた「野村インデックスファンド・日経225(愛称:Funds-i 日経225)」は第2位に後退した。第3位から第5位は前月と変わらず、「eMAXIS S&P500インデックス」、「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンド Dコース(毎月決算・予想分配金提示型・為替ヘッジなし)」、「eMAXIS 日経225インデックス」だった。第6位に前月第10位だった「情報エレクトロニクスファンド」がジャンプアップし、第7位にはトップ10圏外から「ノムラ・エマージング・オープン」がランクインした。
※野村證券サイト「投資信託(ファンド)人気ランキング」の「買付金額トップ10」に基づいて編集部作成。期間:2026年5月1日~5月26日。
https://advance.quote.nomura.co.jp/meigara/nomura2/frankht1.asp
「半導体」、「IoT社会」、「宇宙開発」に着目
野村證券の売れ筋ファンドは、トップに立った「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」(設定は野村アセットマネジメント)、そして、第6位にジャンプアップした「情報エレクトロニクスファンド」(野村アセット)、また、第8位をキープした「東京海上・宇宙関連株式ファンド(為替ヘッジなし)」(東京海上アセットマネジメント)など、国内外の大型テクノロジー株式、中でも、半導体とAI関連の成長に強い期待が感じられる。
国内株ファンドである「情報エレクトロニクスファンド」は、その運用方針で「(生成AIなど)新たなデジタル技術が次々に登場する中で、機器(ハード)とデータ(ソフト)の双方の増加を受けてIoT(モノのインターネット)社会が現実化していくと想定」しているファンドだ。同ファンドの組み入れ上位には、AIサーバー向けの電子部品に強みを持つ「村田製作所」、日本を代表する半導体製造装置メーカーの「東京エレクトロン」、データセンター向けの光デバイスが注目される「住友電気工業」など、AIの進化によって一段と発展するIoT社会を支える半導体やクラウド、サーバー、通信ネットワークなどの関連企業が主要な投資対象になっている。
この「情報エレクトロニクスファンド」が注目するIoT社会を支える重要なツールが「半導体」であり、「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」はグローバル株式の中から、半導体関連に特化して投資するファンドだ。組み入れ上位は、米国のNVIDIA、ブロードコム、台湾セミコンダクターなどグローバルで活躍する超大型の半導体関連株になっている。
そして、テクノロジーの発展を宇宙開発に特化して、その関連企業に投資するのが「東京海上・宇宙関連株式ファンド(為替ヘッジなし)」だ。こちらは、ロケットの打ち上げ、宇宙データの活用、宇宙ビジネスを支える関連ビジネス、新たな宇宙ビジネスを投資対象としている。組み入れ上位は、光通信と産業用レーザー製品に強みを持つ米「ルメンタム」、宇宙開発をビジネスにする米「ロケット・ラブ」、宇宙関連システムの米「インテュイティブ・マシーンズ」など、宇宙に関連する企業ばかりだ。
半導体、IoT社会、宇宙開発など、これからの生活を支えるであろう、わかりやすいテクノロジー分野に焦点をあてたアクティブファンドの人気が高まっている。この3ファンドは、主要な組み入れ銘柄が重なっていないということも特徴だ。将来の有望分野だけに、3本のファンドに同時に投資しても偏りのない分散投資のポートフォリオができるメリットもある。

