状況次第では2022年に並ぶ可能性も
調査ではほかにも2025年6月の値上げについて品目別に分析をしている。足元では、米価の高騰が広く報じられているが、原料米の高騰に起因する値上げは概算で100品目を超え、値上げ全体の約6%を占めることが分かった。
ただ、値上がり要因は原料高以外にもあるようだ。たとえば世界的な天候不順による不安定な供給、円安による輸入コストの上振れなどがある。さらに電気・ガスなどエネルギー価格の上昇が再燃する兆候が見られるなど、値上げ要因の複合化がより一層進んでいるようだ。
こうした現状を踏まえて、調査では2025年の値上げは年間2万品目を超える可能性が高いと結論付けている。今後の状況次第だが、本格的に食品の値上げラッシュが始まった2022年(2万5768品目)に並ぶシナリオも考えられるなど、予断を許さない状況が続きそうだ。

調査概要 調査主体:株式会社帝国データバンク 調査名:「食品主要195社」価格改定動向調査 調査対象:主要な食品メーカー195社 調査公表:2025年6月