さらなる値上げで節約志向に拍車も

今回参考にするのは帝国データバンクによる主要な食品メーカー195社を対象に行われた2025年6月以降における飲食料品の値上げ動向を追った調査だ。

同調査によれば、足元では6カ月連続で前年同月比を超える値上げ品目数の増加が続いているという。気になるのが消費者の節約志向の高まりだ。調査でも食品や日用品の買い控えなど、値上げに対する消費者の警戒は強いと指摘。さらに値上げすれば節約志向を強めるリスクがあると分析している。

一方で2025年は従来の原材料高に加えて、物流コスト、エネルギーコスト、そして賃上げなどから労務コストがそろって増加。なかなか沈静化しない粘着質な物価上昇が食料品などの値上げにも影響を与えているようだ。

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