「家計が苦しい」と回答した割合は?

物価高が続く中、共働き正社員世帯は日々の家計をどう感じているのだろうか。調査結果は次のとおりだ。

出所:株式会社マイナビ「共働き世帯の正社員に聞いた 仕事・私生活の意識調査2025年(2024年実績)」

「家計が苦しい」と答えた人は46.0%という結果に。この数字は「そう思う」(15.9%)と「ややそう思う」(30.1%)を合わせたものだ。程度に差はあるものの、およそ半数が何らかの負担感を抱えていることになる。

では、「家計が苦しい」という実感は収入額に左右されるものなのか。

同調査によれば、「家計が苦しいと思う人」の平均世帯年収は716.7万円であるのに対し、「家計が苦しいと思わない人」※は887.1万円だった。両者の間には約170万円の差が生じている。

※「そう思わない」「あまりそう思わない」の合計

もちろん「苦しい」という感覚は主観的で、価値観やライフスタイルによっても変わるだろう。とはいえ、一定の年収水準を超えると、家計への安心感が得られる人が増える傾向があることが読み取れる。

こうした実感の差を埋めるには、収入だけに頼らず、支出の管理や将来を見据えた備えをどう工夫するかがポイントになるだろう。日々のやりくりを見直すとともに、資産形成に向けた選択肢を持っておくことも暮らしの安定につながりそうだ。

●気になる「お小遣いや家事の分担」については後編「お小遣い制度の世帯は何割? 残業時間や家事分担は…共働き正社員の“時間とお金の本音”に迫る」にて詳報している。

《調査概要》 調査名:「共働き世帯の正社員に聞いた 仕事・私生活の意識調査2025年(2024年実績)」 調査主体:株式会社マイナビ 調査期間:2024年11月15日~18日 調査対象:20~59歳の正社員の既婚者である男女のうち、配偶者が会社役員(経営者)、公務員、正社員、契約社員、派遣社員、パート・アルバイトのいずれかである人 有効回答数 3000件 調査方法:インターネット調査