実は利用できた……? 知らずに損をした制度1位は?

税金控除や補助金・助成金は案内などがなければ気づかないこともあるかもしれない。調査によれば、知らずに損をした税金控除や補助金・助成金で2位を引き離して回答率1位だったのは「医療費控除」(16.3%)。

出所:AlbaLink 「知らずに損をした税金控除や補助金・助成金に関する意識調査」 

医療費控除は一定額以上の医療費を払っている人ならば制度を活用できる機会も多そうだ。しかし自動では適用されず、自分で確定申告を行う必要があることから、忘れてしまうケースが多いのかもしれない。また世帯として申告できることを知らず、家族は対象外と勘違いしている人もいるのではないか。

具体的には下記のようなコメントが挙げられた。「確定申告に関して無知だったころ、夫が入院して何十万単位で医療費がかかったのに、確定申告しなくて損した。確定申告していたら、所得税が還付されていたはず」(40代女性)、「世帯全員分を合算して申請できることを知らなくて、長年損をしていた」(50代女性)。

2位は「寄付金控除」(7.4%)だった。寄付金控除と聞いてピンとこない人でも、ふるさと納税は知っているのではないだろうか。ただし自分で控除上限額を調べたり、他の控除と併用できないケースがあったりするなど、注意が必要な点がある。

具体的には下記のようなコメントが挙げられた。「自分の控除上限額を知らずに、寄付しすぎた」(30代女性)、「住宅ローン控除とふるさと納税をしたが、住宅ローン控除の額が多くて、確定申告をしてもふるさと納税が対象にならなかった。税務署に行き、並んだ手間だけを感じた」(40代男性)。

なお、3位以下のコメントでは、「地方に移住した際に支援金を受け取れる制度を知らず、損をした経験がある」(20代男性、地方移住支援金)、「実家の建て替えは父親に任せていたものの、父親が補助金制度を知らずに損しました。「言っておけば」とすごく後悔しました」(50代男性、住宅の耐震工事補助金)、「家のリフォームを行うときに、市から補助金が出ることを知らずに、申し込み期間前に工事を依頼してしまったので補助が受けられなかった。もう少し待てばもらえたのに」(40代女性、リフォーム補助金)などが挙げられた。

●税金控除や補助金・助成金の情報はどこで得たのか。後編「税金控除」「補助金・助成金」の情報源ランキング ネットやSNSを抑えた1位は?で詳しく紹介している。

調査概要 調査主体:株式会社AlbaLink 調査名:知らずに損をした税金控除や補助金・助成金に関する意識調査 調査期間:2025年3月26日~2025年4月9日 調査対象:全国の男女282人