設立70周年のハウスメーカー 事業の柱は「木」、主戦場は米国
住友林業はハウスメーカーの大手です。住友グループの礎となった別子銅山(愛媛県新居浜市)周辺の林業部門を源流に持ちます。財閥解体に伴い林業部門も分割、1955年に再統合され住友林業が誕生しました。企業としては設立から70周年を数えます。
社名のとおり、住友林業は林業で事業を開始します。広大な山林を保有しており、主に建築用の木材を販売しています。また商社として木材の仕入れや加工も手掛けます。とはいえ、売り上げの中心は住宅事業です。住宅事業は1964年に分譲住宅から開始し、1975年には注文住宅へ乗り出しました。
【製品・サービス別の売上高(2024年12月期)】
・木材・建材:2738億円
・住宅及び住宅関連:1兆7467億円
・その他:332億円
出所:住友林業 有価証券報告書
住宅事業においても「木」が中心です。住友林業は木造住宅に強みがあり、国内外で戸建てや集合住宅を手掛けます。海外は米国および豪州が中心で、特に米国は売り上げの半分を占める重要な市場です(2024年12月期)。
【地域別の売上高(2024年12月期)】
・日本:7734億円
・米国:1兆625億円
・その他の地域:2177億円
出所:住友林業 有価証券報告書
利益も米国が中核です。セグメント別の利益は建築・不動産事業(旧:海外住宅・建築・不動産事業)が大半で、同セグメントは米国向けの売り上げが8割を超えます(2024年12月期)。住友林業の業績は、米国の影響を強く受けるといえるでしょう。
【住友林業のセグメント情報(2024年12月期)】