相談者自身の工夫が有料相談のコスパを上げる

そう考えていくと、依頼元と相談者が同じ有料相談なら、無料相談と比べ相談者の立場や利益を大切にしたアドバイスが期待できます。しかし、1家庭に1人のFPがじっくり向き合う個別相談は、いわば“家庭教師”のようなもので、長時間の手厚いサポートを依頼すれば自然と高額になります。コスパを上げるためには、限られた相談時間でも質を高くする相談者自身の姿勢が大切です。

相談をスムーズに進めよう

相談する前に、「何が不安なのか」「将来どのような生活を送りたいのか」「現在自分たちで取り組んでいることは何か」など、悩みや希望を家族内で話し合っておくと良いでしょう。

また、FPから収支の分かる書類の準備などを求められたら、対応をおろそかにしないことが大切です。資料を集めたり見直したりすることは手間がかかるでしょうが、現状把握につながる作業なので、その準備作業だけでも疑問や不安が減ることもあります。

自身が行動することが重要

相談はあくまでも相談にすぎません。相談を通して見えた課題を解決するためには、相談者自身が行動に移し、解決していく姿勢を持つことがとても大切です。税金や相続などの専門知識が必要な問題はある程度FPに頼りきりでも構いませんが、日々の家計管理や貯蓄計画、資産運用の方針などは長い人生でずっと必要となってくるため、自分で解決する力を身に着けられるのが理想的です。ときには耳の痛い話をされることもあるでしょうが、今できることから少しずつ着手して、改善していくことが大切です。

FPはお金の問題解決をサポートする存在ですが、利用者がどのようにFPを利用するのかによって、かかる時間やお金、選べる解決策も変わってきます。必要なときはFPの書籍や有料相談をしっかり活用するとともに、自身も積極的に情報収集や実行に取り組むことが、コスパ良くお金の悩みを解消するコツと言えます。