駅チカのリゾートマンションは?
3つのエリアのうち、湯沢町の入口である越後湯沢駅は今も上越新幹線の停車駅であり、関東方面から新潟県に向かう際に最初に到着する駅である。その越後湯沢駅の徒歩圏内にリゾートマンションが複数存在するが、駅近くのリゾートマンションの部屋が10万円で販売されるようなことはまずない。例外的に、ワンルームの部屋が数十万円で販売されることもあるにはあるが、そのようなマンションは大体、築年数が古く、バブル期のマンションと比較して居室の造りや設備が見劣りすることが多い。
しかしいずれにせよ、越後湯沢駅周辺、および上越線の岩原スキー場前駅周辺エリアに点在するマンションは、管理が放棄され朽ち果てているようなことはない。どのマンションも今なお、別荘、あるいは定住用途として利用されている。
新築当時の販売価格から考えれば大きく下落しているのは間違いないが、それはリゾートに限らず地方や郊外のマンション全体に共通して言えることで、新築当初より価格が上昇しているマンションはむしろ都市部の、それも好条件に恵まれた限られた地域の現象である。
●第3回は【10万円で売っても買い手がつかない…リゾートマンション価格崩壊のワケ】です。(5月17日に配信予定)
バブルリゾートの現在地 区分所有という迷宮
著者名 吉川 祐介
発行元 KADOKAWA
価格 1,100円(税込)