下げ相場で「やってはいけないこと」
「トランプ関税」により、世界の株式市場が大きく揺れている。長期積立投資を実践する日本の個人投資家にとっても、無視できない動きだろう。
積立投資は長期的には有効だと多くのデータが示しているが、それは短期的に損失がないことを意味するわけではない。普段は順調にリターンを重ねていても、いったん大きな下げ相場に見舞われると、その影響は時に深刻で長期化することがある。
過去の代表的なS&P500の下げ相場を確認してみよう。
※「回復までの期間」は各相場がピーク時の水準を再び超えるまでにかかった期間
※各数値は計測方法により若干の違いが生じる可能性がある
こうした下落相場で投資家が直面するのは、資産の損失だけではない。筆者が以前の記事(「日米同時株安」で狼狽した人にこそ伝えたい“みんなと同じ”の落とし穴 ー「自分で考え、納得できる投資」を見つけるには) でも述べたように、短期的であっても大きな損失を被ることで、「長期的には儲かる」と自分を説得しても、その精神的負担は大きくなるものだ。上記の下げ相場においては、S&P500がその後新たなピークをつけるまでかなりの期間を要している。
しかし、ここで重要なのは、相場が下がったからといって恐怖心から投資をやめたり売却したりしないことだ。長期積立投資において最も避けるべき行動は、下げ相場での途中売却や積立の中止である。むしろ下げ相場において投資を継続しないと長期積立投資の有効性が成り立たない。マーケットのタイミングを正確に予測するのは極めて困難であるため、短期的な損失を覚悟しつつ、長期的な視点を維持することが求められる。