「投資はオルカンだけでいい」。そう思っていませんか? 確かに優れた指数ですが、それだけで本当に十分なのでしょうか。
マネックス証券チーフ・外国株コンサルタントの岡元兵八郎氏は、オルカンよりも効率的な運用ができる戦略として「SNEポートフォリオ」を提唱しています。これは、S&P500(S)、NASDAQ100(N)、新興国(E・エマージング)の3つを組み合わせ、より高いリターンを狙う投資法です。
では、この3つの市場をどう活用すればいいのか。岡元氏が詳しく解説します。(全3回の2回目)
●第1回:オール・カントリーだけで本当に十分? S&P500・NASDAQ100・新興国を組み合わせた「SNE投資」の可能性
※本稿は、岡元兵八郎著『本当に資産を増やす米国株投資』(ビジネス社)の一部を抜粋・再編集したものです。
新興国投資に投資できるETF
SNEポートフォリオの「N」に該当するNASDAQ100は、いわゆる米国企業のなかでもひときわ成長期待の高い企業群によって構成されています。S&P500に採用されている銘柄と被るものも少なくなく、主にテクノロジー企業が構成銘柄の中心です。今、米国を含む世界経済を支えているのはテクノロジーのイノベーションですから、テクノロジー企業が構成銘柄の中心となっているNASDAQ100は、未来の成長を資産形成に取り込むうえで、必要不可欠であると考えています。
そして最後に「E」のエマージングですが、新興国は長期的に考えれば、先進国を超えて成長していくはずです。
ところで、S&P500とNASDAQ100に関しては、それに連動するETFはたくさんあります。そのなかで新興国は何が良いかというと、現状においてはNISAのつみたて投資枠でも購入できる「上場インデックスファンド海外新興国株式」で十分だと思います。このETFは、MSCIエマージングという株価インデックスに連動することを目標にして運用されています。

このようにSNEポートフォリオは、より積極的に世界経済の成長を取りにいくための投資であるとも言えます。