他人事ではない? 相続税対策に「関心がある」が半数近くに

さて、相続税はいったいいくらかかるのだろうか。日本では三代で財産がなくなるとも言われる。背景にあるのが採用されている税率である。日本では相続する財産の金額が大きいほど税率が高くなる累進課税制を採用している。税率は10%から最大55%まで、たとえば、1000万円以下なら税率は10%で済むが、6億円超なら55%もかかることになる。

実際には財産の金額から差し引ける基礎控除(3000万円+法定相続人1人あたり600万)や各種税率に応じた控除※を差し引いても、なお残る金額に課税される形だ。

先に説明したように、相続財産には現金以外の不動産や有価証券なども含まれる。相続税がかかるケースでは、金融資産が潤沢だったり現金化しやすい財産が多かったりしなければ、支払いに困るケースもあるだろう。

このような相続税、世間の人々はどれほど関心を寄せているのだろうか。今回参考にするのは太陽光発電などのサービスを手掛ける和上ホールディングスによる、60代〜80代の男女500人を対象とした調査だ。

結果を見ると、相続税対策について「関心がある」(=「非常に関心がある」+「ある程度関心がある」)は49.8%と半数近くにのぼった。

※50万円~最大7200万円

出所:和上ホールディングス 「相続税対策」に関する調査