◆インデックスを上回る実績を誇るアクティブファンド
「S&P500」などのインデックスファンドについて米国経済の先行きの不透明感が高まる中で持続的な上昇に懸念が生じてくると、米国株式の中から優れた銘柄に選別投資するアクティブファンドへの期待が高まる。国内においてはアクティブファンドがインデックスを上回るのは非常に難しいという見方が強く、「新NISAでの投資対象はインデックスファンド一択」という極端な意見が強くなっているが、インデックスを上回る成績を残しているアクティブファンドは存在する。国内で売れ筋になっている外国株式アクティブファンドは、ほとんどが長期の運用実績に優れたファンドだ。
これまで野村證券の売れ筋上位にあったのは「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」だった。同ファンドの運用戦略(米国大型成長株戦略)は、1977年から40年超の運用実績がある。その成績は1977年12月末から2024年6月末時点で「S&P500(配当込み)(米ドルベース)」が約200倍のところ、同ファンドの戦略は約531倍となっている。
そして、2月になって存在感を強めているのが第4位に躍進した「フィデリティ・米国株式ファンドDコース(分配重視型・為替ヘッジなし)」だ。「資産成長型・為替ヘッジなし」のBコースも第10位にランクインしている。同ファンドの運用戦略は米国では「フィデリティ・コントラ・ファンド」の名称で知られ、50年以上の運用実績がある。「5年間で1株当たり利益が2倍になる企業」を発掘し選別投資している。1967年5月17日から2024年11月末までに「S&P500(配当込み)(米ドルベース)」が約308倍になったことに対し、同ファンドの戦略は約1156倍と圧倒的な成績を残している。
執筆/ライター・記者 徳永 浩