ランキングを参考にする際の注意点
こうしたランキングを見た人のなかには、自分のファンド選びの参考にしようと考えることもあるかもしれません。
ただ、ランクインしているファンドの面々を見ると、ランキングを鵜呑みにするのは避けた方がよいでしょう。というのも、なぜランクインしているのか分からないファンドがいくつか見受けられるからです。
例えば、アクティブ部門で11位に入っている、さわかみ投信の「さわかみファンド」。独立系の草分けともいうべき投資信託会社のファンドですが、この14年あまりの運用成績はふるいません。2011年8月17日から2025年1月31日までの期間で計測すると、同ファンドの基準価額は、配当込みTOPIXに対して20%超劣後しています。とはいえ、ランキングは11位で、投票者数も9名ですから、目くじらを立てるほどの話ではありませんが、これだけパフォーマンスのふるわない状態が続いていても支持する人がいるのは驚きです。
なかのアセットマネジメントが運用する「なかの日本成長ファンド」の6位と、「なかの世界成長ファンド」の13位も少々驚きです。両ファンドとも設定は2024年4月であり、運用が開始されて1年も経過していません。
アクティブファンドの良しあしを評価するためには、5年程度のトラックレコードが必要です。にもかかわらず、6位と13位にあがってきているランキングには、いささか危うさも覚えます。
その点、投資信託に対して一定の知見を持っている、ブロガーによるランキングは、“分かっている人”が選んでいるものになっています。投資信託を選ぶ際Fund of the Yearのランキングを参考にしてみるのであれば、ブロガーランキングを見ることをお勧めします。