住宅購入者」vs「購入検討者」 固定金利を選好するのはどちら?
住宅ローンと一口に言っても、期間によって金利が変動するタイプ(変動金利型)、ずっと同じ金利で返済するタイプ(全期間固定金利型)がある。また一定期間だけ金利を固定し、その後はその時点の金利水準で固定金利を続けるか、変動金利に切り替えるかを選択する固定期間選択型という両者の中間のようなタイプも。金利上昇が予想されるなかでは、固定金利型の人気が出そうだが、実際はどうだろうか。
今回は取り上げるのは不動産・住宅サービスなどを手掛ける株式会社LIFULLが実施した調査。10年以内に家を購入して住宅ローンを利用中の25歳~49歳の825人(住宅購入者)と、5年以内に家を購入する予定があり住宅ローンを利用予定の25歳~49歳の825人(購入検討者)が対象だ。
調査によれば、住宅購入者、購入検討者とも最も回答率が高いのは「変動金利」。次いで「固定金利(全期間固定型)だった。ただし変動金利を選んだ割合は住宅購入者のほうが高いのに対し(住宅購入者69.7%、購入検討者57.3%)、固定金利(全期間固定型)を選んだのは逆に購入検討者のほうが高い(住宅購入者22.2%、購入検討者35.1%)。
「変動金利」は政策金利などの変動に応じ、定期的に見直される仕組みだ。日本では長い間低金利が続いてきたため、変動金利も低い水準だった。こうした背景からか、全体的には「変動金利」を選好する人が依然として多いようだ。しかしこれから住宅ローンを組む購入検討者は、将来の金利上昇を不安視して固定金利型を考えている人が比較的多いと考えられる。