日本は株高に
株式相場も見ておきましょう。急激な関税引き上げがなされなかったという安心感から、先週来から少しずつ上昇していましたが、今週はさらに上昇し、S&P500 は最高値を更新しました。
ただ、今週は1月22日にJPモルガン・チェース銀行のジェームズ・ダイモンCEOが「アメリカの株は割高だ」と指摘しています。たしかに、株価収益率でみると、決して割安ではありません。ただ、バブルだと大騒ぎするほどの水準でもないでしょう。
次に為替です。主要6通貨の米ドルに対する過去1週間の値動きをまとめたもので赤がドル円、青がドル指数となっています。
まず、ドル円の動きを見てみましょう。ドル安にはなったもののわずか0.6 %です。また、現在のドル円相場が156円台ということを考えると、ほぼ横ばいという形になりました。
ドルはたしかに弱かった。ただ、円もかなり弱かったので、ドル安円高は限定的だったのでしょう。
ドル指数の算出対象である6通貨の対ドル変化率も見てみましょう。各通貨の対ドル変化率をグラフにしました。
見ていただくとわかる通り、スウェーデンクローナは1%台後半、ドルに対して上昇していますが、日本円0.1%しか上昇していません。先ほどお話しした通り、1月24日時点でドル円は156円台です。これを基にしてグラフを作ると、円はドルに対して、むしろ値下がりするような動きになっている。円はさえない状況が続いています。
次に過去1カ月の日本の長期金利を見ていきます。今週は上昇一服で、1.2%台となりました。最近の数値で言えばそれなりに高い水準ではあります。
そして、日経平均株価は4万円台に回復しました。「トランプ氏は大統領就任式で何を言うかわからない」そんな緊張がありましたが、市場はひとまず「イベントを通過した」とみているようです。また、日本を含めて関税先送りがあった。さらにはアメリカの株高に対する連れ高もあり、今週日本は株高になっています。