「年間貯蓄50万円未満」が3割を超える

物価高騰という逆風のなか、ファミリー層はどの程度貯蓄ができているのか。今回参考にするのは、家計簿アプリを提供する株式会社OsidOriが20代〜40代の男女296人を対象にした調査。最初に「2024年に貯蓄できた金額」について質問している。

結果をみると、「200万円以上」と回答した人は19.9%。特に30代~40代は25%前後と比較的高く、共働きによる高い世帯収入もあるのか、貯蓄が進んでいるようだ。

一方で「50万円未満」の回答率も27.3%で、特に20代と40代で33%前後と、収入などによる二極化が示唆される結果に。「0円未満」も1割以下だが一定数存在する。こうした貯蓄状況が続けば、よく言われる「老後2000万円」に定年時点で届かない恐れもある。また、希望する生活水準によっては老後も働くなど、対策が必要かもしれない。

出所:株式会社OsidOri「夫婦のお金と2025年に向けたアンケート」

投資では二極化がさらに顕著に

貯蓄に対して投資はどうだろうか。特に新NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠を合わせて年間360万円の投資元本から発生する利益が非課税になる。節税効果も意識して投資予算を決めている人もいそうだ。

調査によれば、「2024年に投資に回せた金額」が「200万円以上」と回答した人は24.1%。一方で、「50万円未満」は28.4%だった。いずれも貯蓄のときより高い回答率で、二極化がより顕著だった。「0円未満」も約1割存在し、特に40代では2割近くなっている。

出所:株式会社OsidOri 「夫婦のお金と2025年に向けたアンケート」