能登半島地震により一時的に景気動向の悪化も「好調」の声多数

まずは観光業界の景気動向から。今回の調査は、株式会社帝国データバンクが全国2万7000社以上を対象に実施。企業の景気判断を7段階評価して点数を付与し、指標(景気動向指数)を作成。指標は0~100までの値を取り、50より上であれば「景気が良い」、下であれば「景気が悪い」を意味します。

結果、観光業界の景気動向は2024年8月で47.2。景気が良いとまではいかないものの、2023年3月から直近2024年8月まで18カ月連続で全業界を上回る水準が続いています。2024年1月の能登半島地震直後は旅行自粛のムードもあったのか、一時的に景気動向も45.8まで悪化。しかしその後は回復基調で、自治体による「いしかわ応援旅行割」などの振興策や円安による好調なインバウンドが追い風になっている可能性も。

調査に寄せられた声を拾ってみると、やはりインバウンドの恩恵を受けているのか、「インバウンド需要は好調」(飲食・北海道)といったポジティブな見方が。一方で地域によっては、「インバウンドの効果は地方では少なく限定的」(宿泊・福島県)、「夜間の人出が少なく、コロナ禍以前の水準に戻らない」(飲食・新潟県)、「南海トラフ地震臨時情報で最繁忙期の集客に大きなダメージがあった」(宿泊・和歌山県)といった声もありました。

出所:帝国データバンク 「観光産業の最新景況レポート(2024年8月)」