【レバナスのメリット】レバレッジを活用した大きなリターンを狙える
一般的に「レバナス」と呼ばれる投資信託には、「大和-iFreeレバレッジNASDAQ100」や「楽天レバレッジNASDAQ-100」といった商品があります。これら商品の特徴は、ただでさえ成長性の高いナスダック100にレバレッジをかけた投資ができる点。価格上昇時は、ハイリターンを期待することができます。
100銘柄をパッケージにした投資信託であることもポイントです。ナスダック100の構成銘柄に個別で投資するには多額の資金が必要であり、個人が容易に行うことはできませんし、保有後の管理も大変です。
対して投資信託であれば、1つの金融商品ですべてに投資ができ、少ない資金で分散投資を実現することができます。なお、先に挙げた「大和-iFreeレバレッジNASDAQ100」の基準価額は3万4007円、「楽天レバレッジNASDAQ-100」は7945円(ともに2024年8月8日時点)。個人でも手が出ない金額ではありません。
【レバナスのデメリット】価格下落時は損失が大きくなる恐れ…
レバナスは、ナスダック100の2倍程度の値動きになるよう設計されていると述べました。だからこそ価格上昇時には大きな利益が見込める半面、価格下落時には損失が拡大しやすくなります。ハイリスク・ハイリターンの投資信託であることを留意しなければなりません。
また、同じナスダック100株価指数を対象としたインデックスファンドに比べると、レバナスの信託報酬は高くなる傾向があります。例えば、ナスダック100に連動する非レバレッジ型投資信託の「eMAXIS NASDAQ100インデックス」の信託報酬が0.2035%であるのに対して、「大和-iFreeレバレッジNASDAQ100」は0.99%、「楽天レバレッジNASDAQ-100」は0.77%と、かなりの開きが生じています(2024年8月8日時点)。コスト以上の運用益が出ないことには、リターンを得ることはできないということです。
こういった特性から、レバナスは長期保有に向かない投資信託だとわかります。値動きが大きく、かつ保有期間が長くなればなるほどコスト負担は重くなります。むしろ、ダイナミックな値動きをうまく捉え、短期取引でリターンを狙うのに適しているといえるでしょう。