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代表取締役 塩谷 航平氏
 

――ユーザーに対してどのようにオルタナティブデータを提供しているのですか。

個人・機関投資家どちらに対しても、「PERAGARU」というWebサービスを通じてデータ提供しています。銘柄ごとに各種データを表示する「個別銘柄カテゴリープラン」や、全銘柄の従業員数データを閲覧できる「従業員数パッケージプラン」、全銘柄のデータ閲覧権限を提供する「エンタープライズプラン」などを用意しており、ユーザーのニーズに応じて選べるようになっています。

データ提供可能な銘柄数は現時点で約350銘柄です。またユーザーからの要望に応じてカバレッジを拡大中で、毎月5~6銘柄ずつ増やしています。

――サービスの手ごたえをお聞かせください。

日本のオルタナティブデータ市場のパイオニアとして、一定の知名度が得られたと感じています。機関投資家に関しては、海外を中心に口コミベースで取引先が増加中です。また個人投資家についても、新NISAを契機として個別株やアクティブ運用に関心が高まる中、当社への問い合わせが増えました。

――今後の課題はありますか。

国内市場の開拓はオルタナティブデータ業界全体の課題でしょう。

そもそも国内では機関投資家の間でも十分に使われているとは言えません。オルタナティブデータはまだまだ「新しいもの」と認識されており、運用への導入に抵抗感があるのでしょう。こうした印象を拭い去るためには、経済指標や財務指標といった「伝統的データ」にオルタナティブデータを寄せていく工夫が必要だと考えています。

また個人への普及も欠かせないテーマです。新NISAなどをきっかけに当社への問い合わせが増えているとは言っても、情報感度の高い個人投資家がほとんどです。より多くの人に知ってもらえるようなアイデアが必要でしょう。