4月の資金流出額1位は「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」(-157.72億円)
4月の資金流出額1位は、「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」だった。国内の投資信託において、かつて主流であった「毎月分配型」ファンドのシェア低下が続いている。国内公募の追加型株式投信における毎月分配型の純資産総額は、ピーク時の2011~13年ごろの7割超から大幅に落ち込み、現在は2割を下回っている。毎月分配型ファンドの衰退の主な要因は、分配金の減額である。金融庁が問題視したことを受け、2016年秋ごろから主要な「海外REIT型」ファンドが相次いで分配金を引き下げた。その結果、高い分配金利回りに惹かれていた投資家からの資金流出が続いている。一方で、インデックス型を中心に年1回決算型のファンドが台頭し、毎月分配型のシェアを奪いつつある。
さらに、今年スタートした新しい少額投資非課税制度(NISA)では、長期の資産形成に不向きな金融商品が投資対象から除外されたため、毎月分配型も対象外となった。このため、毎月分配型ファンドのシェアが急回復する可能性は低いと考えられる。今後も、ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)からの資金流出が続く可能性は高いだろう。