人生100年時代といわれる現代、定年後も雇用延長で働く人が増え、働き方の選択肢も増える一方です。そんな時代にあって、働き盛り世代の会社員には老後に対して不安をかかえる人は少なくないようです。
話題の書籍『脱 定年時代の歩き方』では、従来の定年の考え方に縛られず、将来の不安に備えて幸せな老後生活を手に入れるノウハウについて、老後問題解決コンサルタントの横手彰太氏が解説。今回は、本書冒頭の「プロローグ」、序章「脱・定年時代を生き抜くための7つのヒント」の一部を特別に公開します。(全3回)
●第2回:明治時代に始まった「定年制」に縛られなくていい…! 日本人に必要な「脱・定年時代」の歩き方
※本稿は、横手彰太著『脱 定年時代の歩き方』(Gakken)の一部を再編集したものです。
自分がコントロールできないことで悩まない
脱・定年時代の生き方を実現するためには、「できることしかやらない」と決めることも大切です。あなたが今50歳なら、70歳まで7200日。「あれも、これも」と手を出す時間がないからです。
効率優先主義のように聞こえますが、実際には効果優先主義です。効率を優先するからムダなことをやらないのではなく、自分がコントロールできない心配事に対してやきもきせず、はじめからパスをするのです。
自分がコントロールできないことは、以下のような心配です。
・大地震で首都が崩壊してしまう心配
・経済政策の失敗で年金が枯渇する心配
・超高齢社会が100年続く心配
・地球温暖化が著しく進行してしまう心配
一方で、自分でコントロールできる心配とは、以下のような心配です。
・生活習慣病になってしまう心配
・親の介護で振り回される心配
・夫婦仲が悪くなって熟年離婚をする心配
まじめな人ほど心配性です。でも、このように「心配しても仕方がないことは心配しない」と割り切るだけで、気持ちがぐっと楽になるのではないでしょうか。