Q2.これまで特定口座を使っていた人は、解約して新NISAで投資しなおすべき?

これまで特定口座(税金がかかる口座)で投資していた株式や投資信託を、2024年からは新NISA口座で運用したい! と考える人もいるかもしれません。しかし、資産をNISA口座に移すことは制度上できない……。そのため、「資産をいったん売却し、新NISA口座で買いなおす」といったステップが必要となります。

一方で、この方法には大きく分けて3つの問題があります。

① 手数料が発生する

1つは、手数料の問題。証券会社や商品によってバラバラですが、購入や売却に手数料が発生する場合があります。

例えば100万円の投資信託で売買手数料が1%の場合……特定口座で売るときに1万円、新NISA口座で買うときにも1万円がかかってしまいます。ここまで極端な例はめったにありませんが、「売買にどれだけのコストがかかるか」「コストをかけてまで、資産を新NISA口座に移すメリットがあるのか」はしっかり考える必要があります。

② 税金がかかる

次に、税金の問題。特定口座で購入した株100万円分が、150万円まで上がった。この株を新NISA口座に移すために、まずは売却して……と行動に移す前に、考えてほしいことがあります。

このケースでは50万円分の売却益が確定し、50万円×20.315%=10万1575円の税金がかかってしまいます。この課税を避けたい場合、「利益が出ている株と損失が出ている株を同じ年に売り、損益通算する」というテクニックが使えます。

③ 株主優待の条件がクリアできない場合がある

そして最後は、株主優待の問題。一部の企業では、株主優待をもらうために「1年以上株を保有すること」といった条件がつく場合があります。しかし一度売却することで、この保有期間がリセットされるケースがあるのです。

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特定口座で投資する資産を一度売り、新NISA口座で買いなおすことで、買いなおしたタイミングから非課税メリットを受けられます。一方で、その過程で起こるデメリットと天秤にかけて判断することが必要です。